相続した空き家の家財はどう片付ける?|北九州市で約1か月かけて整理した実例
相続した空き家に、衣類や布団、食器、家具、家電が残っている。どこから手をつければよいか分からず、そのままになっている。——家財が多いほど、片付けを始めること自体が大きな負担になります。
この記事では、北九州市八幡東区で約10年間空き家だった4DKの戸建てを、ほぼ一人で約1か月かけて整理した実体験をもとに、片付けを進める順番と注意点をご紹介します。
今回整理した空き家の状況
- 北九州市八幡東区の木造2階建て・4DK
- 親御さんから相続後、約10年間空き家
- 衣類、布団、食器、家具、家電、台所用品などが多数残存
- 所有者の方が必要な品を持ち帰った後、残った家財を整理
- 整理後は必要最小限の修繕を行い、現在は賃貸住宅として入居中

最初にしたのは「捨てること」ではなく、残す物の確認
片付けに入る前に、所有者の方へ「必要な物や思い出の品は先に持ち帰ってください」とお伝えしました。写真、書類、記念品などは、処分してしまうと取り戻せません。
作業中に収納の奥から見つかった品についても、その都度確認し、希望された物はお渡ししました。大量の家財を見ると、すぐ袋詰めしたくなりますが、最初に「残す物」「確認が必要な物」「処分する物」を分けることが重要です。
家財は種類ごとに分けないと、処分が進まない
今回の物件で特に多かったのは、衣類が入ったタンス、布団、食器、ベッド、台所用品でした。すべてを一度に外へ出すのではなく、次のように分けながら進めました。
- 衣類・布類
- 紙類・書類
- 食器・ガラス・陶器
- 木製家具・ベッド
- 金属類
- 小型家電
- 冷蔵庫・洗濯機などの家電4品目
- スプレー缶・カセットボンベ・電池類
- 再利用・売却できそうな物
北九州市の処理施設へ自分で持ち込む場合も、一般ごみ、可燃粗大ごみ、不燃粗大ごみなどを事前に分別する必要があります。受入条件や搬入先は変更されることがあるため、持ち込む前に北九州市の「ごみの自己搬入について」で最新情報を確認してください。
大型家具は「中身を空にする→解体する→搬出する」
タンスや食器棚は、中身が入ったままでは重く、搬出時に壁や床を傷つける危険もあります。先に衣類や食器を出し、取り外せる棚板や扉を外してから運びました。ベッドも同様に、室内で分解してから搬出しています。

スプレー缶・電池類は、ほかのごみに混ぜない
片付けの中で判断に迷ったのが、スプレー缶、カセットボンベ、電池類です。中身が残った物やリチウムイオン電池をほかのごみに混ぜると、収集車や処理施設での火災につながるおそれがあります。自己判断でまとめて持ち込まず、品目ごとの最新ルールを自治体へ確認する必要があります。
冷蔵庫・洗濯機などは、通常の粗大ごみでは出せない
エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象です。北九州市では市による回収・処分を行っていないため、販売店への依頼や指定引取場所への持ち込みなど、定められた方法で処理します。詳しくは北九州市の「家電4品目の処分方法」をご確認ください。
すべてを「ごみ」と決めつけない
家財の中には、再利用できる家具や家電、売却できる品、資源として引き取ってもらえる金属類が含まれている場合があります。今回も、品目ごとに持ち込み先を分けました。
北九州市も、粗大ごみに出す前のリユースを案内しています。状態が良い物は、リサイクルショップや地域の譲渡サービスなども選択肢になります。詳しくは北九州市の粗大ごみリユース案内をご覧ください。
自分で片付けると費用は抑えられるが、時間と体力は必要
今回、処分費そのものは大きくありませんでした。自分で分別し、車へ積み、処理施設などへ持ち込んだからです。ただし、ほぼ一人で少しずつ進めたため、整理から搬出まで約1か月かかりました。
費用だけを見れば自分で行う方法は有効ですが、大型家具の解体、階段からの搬出、何度もの運搬には相応の労力が必要です。遠方に住んでいる、期限がある、重い物を運べない、危険物の判断がつかない場合は、無理に自分だけで進めない方が安全です。
片付ける前に、建物自体が使えるかも確認する
家財が多いと「建物も使えない」と感じやすいのですが、家財の量と建物の状態は別です。この物件は、物を撤去すると、水道・電気・ガスが使え、床の傾きも許容できる範囲でした。屋根の一部補修や設備の追加など、必要な部分だけ手を入れることで、再び住まいとして活用できました。
この物件を取得してから入居につなげるまでの経緯は、約10年間空き家だった相続物件の再生事例で詳しく紹介しています。
家財を処分する前でも、ご相談いただけます
空き家を売るか、貸すか、解体するかが決まっていなくても構いません。家財が残った状態で建物を確認した方が、片付けや修繕へ先に費用をかけずに済む場合があります。
写真や詳しい資料は任意です。分かる範囲だけお知らせください。原則2営業日以内にご連絡します。
※ごみの分別・搬入・収集方法は自治体や品目によって異なり、変更される場合があります。実際に処分する際は、所在地の自治体や関係機関の最新案内をご確認ください。